中川ひろたか/ 文 100%ORANGE/ 絵
100%ORANGE/デザイン
(ブロンズ新社 2004年9月発行)
主人公の男の子がバスごっこを楽しむお話です。表紙に描かれた男の子のウキウキした表情を見ただけで、何か楽しいことを始めようとしているな!と想像でき、ワクワクしてきませんか?
椅子をたくさん運んできて一列に並べると、先頭に座ってバスの運転手さんに変身!「はっしゃしまーす」と言うと、バスごっこの始まりです。お客さんを降ろしたり、乗せたり…、カーブに差し掛かると「ごちゅういください」とアナウンスしたり…運転手さんは大忙し。そして、とっても楽しい!
この絵本の中には、なりきって遊ぶことの楽しさと、子どもの目に映るバスの魅力がまるごと描かれています。
子どもは何気ないものを使って“○○のつもり”と見立てて遊ぶことがとっても上手です。大人にとってはただ椅子を並べただけに見える景色も、“○○なのね”と見立てた瞬間、子どもの目には見立てたもののある景色が映っているのですよね。ページをめくるたびにイメージがどんどん膨らんでいき、まるで自分が運転手さんになって遊んでいるかのような感覚を味わえるお勧めの絵本です。