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2014年10月1日水曜日

『子どもからのプレゼントを受けとっていますか」』

皆様の育児の参考にしていただけたらと、『育児のヒント』を記載しています。 今回は、関東学院大学人間環境学部人間発達学科教授 土谷 みち子 先生です。

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 はじめまして。私はこれまで、おもに子育て支援の広場において乳幼児の発達相談や、全国の保育現場の保育相談に関わってきました。自分の子育ては、数十年前で記憶が不確かですが、4歳と0歳の孫が誕生して、幼い子どもがいる生活の大変さを改めて実感しています。今日は、これまでの私の公私共々の体験から皆さんにお話させてください。


 皆さんのご出産は幸せなものでしたか。私は娘の経験を見て、帝王切開で出産される方が増えていることに驚きました。予定されていた方も突然の変更を余儀なくされた方も、以前のようにゆっくりと休める間もなく、短期間入院で赤ちゃんの世話をする様子に驚きました。また誕生後、赤ちゃんは泣き続けていなかったでしょうか。保育士のテキストには、3ヶ月以前は1〜3時間毎に授乳があること、3ヶ月過ぎるとよく寝て笑って、かわいくなることが書かれています。すべては「平均」的な記述ですので、3ヶ月過ぎても寝ない、飲まない、笑わない赤ちゃんがいます。それは辛い子育てのスタートとなります。

 親と子は幼いほど、お互いの気持ちが共鳴して、同じような感情を抱きます。「泣きたくなるのは、こっちのほうよ」と、感じたママも多いことでしょう。でも、赤ちゃんは泣きながら、胎児の口呼吸から人間の子どもとしての肺呼吸の練習をしています。そして、不快であることを、信頼おける大人に伝えようと、SOS発信の練習をしています。そう、みんな泣き虫で、大変な生き物なので、ママやパパの子育てが下手なせいではないのです。

 母乳でも人工乳でも、授乳中にしてほしいことがあります。それは、眼をみて、赤ちゃんの名前を呼びながら、人間社会で楽しいこと、嬉しいこと、またママの経験やパパのぼやきを話してほしいことです。ほ乳類のなかで、人間の赤ちゃんだけが、授乳中にお休みをします。それは、「何か話してよ〜」と大人を誘っているといわれています。「人の間」で成長する生き物のために、乳児に与えられた、大人を誘って楽しむ力だそうです。そのやりとりから、人と言葉を話したくなって成長する力がパワーアップしていきます。
 1歳すぎて、他の子が話す、食べる、歩くができるようになっていくと、さまざまな発達の不安がでてくるかもしれません。高等動物なので単純ではなく、個人差は半年から1年間ほどあります。あわてないで!でも、一人でネット相談しないように。情報は多様に選択されるようにしてありますので、先輩の先生は、「ほ乳類だから、どこかは似ているように書いてある」と名言を話していました。一人で悩まないで、「今、ここにいる、うちの子」を、友人や専門家に見てもらいましょう。ただ、必ず、自分と似ているところ、違うところ、かわいいところを見つけてから、心配なところを話しましょうね。そうでないと、出口のない相談になってしまいます。誰でも、自分で育つ力があります。うちの子を信じて、あなたが信頼できる本物の子育ての支援者を探してくださいね。

 子育ては、わが子の人生を一部背負っていきますので、大変難しい仕事です。これからも子どもたちは様々な困難や課題に出会っていくことでしょう。でもその時多くの子どもたちは、きちんとSOSを出します。つまり子どもは、わかりやすく、親にSOSを送っています。反対に言えば、自分だけで抱えているのではなく、周囲の大人を信頼して、「一緒に考えて」と社会性のあるSOSを出せる子どもに成長しているのです。私にしか見せない笑顔、抱っこしてのサイン、ママやパパの前でしかダダをこねない、食べない、寝ない等々、子どもからのたくさんの「大好き!」のプレゼントを、大変な時もあるけれど受け取ってほしいと思います。親と子と、お互いの人生に力を合わせて、「何とかなる!」と未来を切り開いてほしいと願います。一人で無理しないように。どうぞお元気で!                                
 土谷 みち子

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