一般的に、3歳~5歳頃のお子さんの嫌いな食材は、酢の物や苦みのあるもの、硬いもの、においの強いものという特徴があるようです。味覚の発達に伴って、本当に好きなもの、嫌いなものがはっきりしてきます。好きなものも増えてくるとともに、反対にどんどん本当に嫌いなものを拒むようになってくるのかもしれません。味覚の発達については、No.34でもお話しましたが、最終的な味覚の完成は10~15歳頃だと言われ、いろいろな味、香り、食感などをたくさん経験することで広がっていき、苦手な味もおいしいと感じることができるようになるのです。
子どもは歯や口、味覚の発達が未熟ですので、食べられないものがあって当たり前です。嫌いなものは同じような栄養価のある食材で充当し、楽しくおいしく食べられると良いです。理解が進むと、嫌いな食材も「栄養があるよ」「体の調子を整えるんだよ」などと声をかけることによって、自ら食べてみようと頑張れるようになります。栽培や調理体験も食べてみようとするきっかけ作りに有効です。食べてみると意外とおいしいと感じたり、あるとき突然食べられるようになることもあります。ですから、嫌いな食材でも献立からはずさず、いろいろな調理工夫をしながら根気強く食卓に並べましょう。そして、もし食べることができたときは、「すごいね!」とたくさん褒めてあげてください。
参考文献:佐藤眞子(2013)『「魔の2歳児」と楽しくバトル!2歳児イヤイヤ期の育て方』主婦の友社
小池澄子監修(2010)『いちばんやさしいきほんの幼児食』成美堂出版