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2014年1月1日水曜日

「運動ができる子に育てるには・・・」

 皆様の育児の参考にしていただけたらと、『育児のヒント』を記載しています。 今回は、湘北短期大学保育学科 多胡 綾花 先生です。

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  数十年前から子どもの「体力低下」が問題視され、近年においても「転んでも手が出ない」、「まっすぐ走れない」など、体の操作が未成熟な子どもたちが増えていると聞きます。幼少期は人間形成の基盤の時期であり、運動発達においても重要な時期と言えます。そのような重要な時期にどのような運動や遊びをすればよいのでしょうか。
 H243月に文部科学省が『幼児期運動指針』を発表しました。幼児期に何か特別なトレーニングや訓練が必要と書かれているのでしょうか。いいえ、違います。「幼児は様々な遊びを中心に、毎日、合計60分以上、楽しく体を動かすことが大切です!」とあるのです。ポイントは「遊び」や「体を動かす」という表現がされていること、「運動」や「トレーニング」という言葉は一切使われていないことです。また「様々な遊び」とあります。子どもに水泳、サッカー、野球、体操を幼い時から習わせていれば、運動が得意な子に育つのでしょうか。そうではないということを指針のガイドブックが示しています。水泳もサッカーも野球も体操も素晴らしい運動です。しかし、それだけでは特定の動作に偏る危険性があります。食事と同じですが、バランスが大切であり、様々な種類の動きを幼少期に幅広く経験すること、つまり動きの土台を耕すことが将来にわたって運動やスポーツを楽しめる大人になる基盤となります。
 さて、これまでは幼児;3歳~6歳までのお話でした。それではそれより小さいお子さんを持つご家庭ではどのようなことを意識していけばよいのでしょうか? 這えば立て、立てば歩めの親心」とあります。早く立って歩いてほしい、早く歩くことが素晴らしいと思う保護者の方も多いかもしれません。しかし、立つ前の「這い這い」やその前の「ずり這い」や「寝返り」など、姿勢を制御する動作が大切なのです。特に「這い這い」という動作は体を上肢で支えるため、特に意
識して取り入れたい動作です。しかし、現在十分に「這い這い」をしないで立ってしまう子どもが増えていると言います。だからこそ、怪我防止のために「這い這い」の動作をあえて遊びの中に取り入れて実践している園もあるくらいです。NHKの子ども向け番組『いないいないばぁ』の「わーお!」という体操に「這い這い」の動作が出てきます。これを振付けた瀬戸口清文氏は意図的にこの動きを取り入れたと話しています。小さい時にたくさん這い這いをさせてあげることで、力が付き、体幹も鍛えられるというのです。これらが運動動作獲得の下地となります。また歩けるようになったり、走れるようになったら、思い切り動き回れる場所に連れて行ってあげて下さい。広い場所、それこそが運動能力を伸ばす最高の環境です。自分の走る最高速度の体感、自分の動きの限界を知ること、それが自分の体を上手にコントロールする第一歩となります。 とここまで書きましたが、実践はなかなか難しいものです。というのは、私には5歳の息子が1人おりますが、息子はどちらかというと運動が苦手な方だからです。遊具でいろいろな運動動作を体験してほしいと公園に連れて行きますが、虫探しや砂遊びばかり。遊具に興味を示しません。縄跳びに興味を持たせようと気合を入れて縄跳びを買いましたが、全く跳ぼうとせず、「火事だ、火事だ」と消防車のホースに見立てて遊び出してしまいます。運動指針に「自発的に取り組む」ことがポイントであるとあります。親がやらせようと思っても本人にやる気がなかったら、全く駄目なのです。その子なりのペースで、その子がやりたい遊びをやることが大事だと感じる今日この頃です。今は運動のできる子どもに育てようという気持ちは捨てました。ただ、体を動かすことが楽しい、好きという気持ちを持てる子どもに育ってほしい、そのように願っています。
                                             多胡 綾花

引用参考文献:文部科学省(2012)『幼児期運動指針』http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/undousisin/1319771.htm
 
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