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2015年3月30日月曜日

『食物アレルギーのこと』


近年、食物アレルギーのお子さんが増えているようです。どうしてアレルギー反応が起きるのか・・・についてはいろいろな説がありますが、どれも明らかではありません。ですから、アレルギーが出たらどうしよう・・・と不安になってしまう方もあるかもしれません。現在では赤ちゃんの10人に1人が食物アレルギーを持つと言われており、食物アレルギーは乳幼児期に圧倒的に多いのが現状です。

 こうした食物アレルギーの発症をおそれて、アレルギーを起こしやすい食品を食べないようにする(予防的除去)お母さん、お父さんが多くなっているように感じます。先日、2歳のお子さんで卵や牛乳などを含む食品を一切食べたことがない(予防的除去をしている)お子さんがいらっしゃいました。卵や牛乳を含む食品は非常に多いので、栄養の偏りが心配でしたが、そのお母さんは栄養バランスも考えてお子さんの食事に気を使っていらっしゃいました。しかし、残念ながら、アレルギーを起こしやすい食品を予防的に除去することは、アレルギーの発症を予防する効果的な予防法だと、明らかにはなっていないのです。

食品を除去する苦労もさることながら、除去した食品に含まれる栄養を補完することも大変な労力だろうと思います。卵は加熱した黄身から、牛乳は飲み物としては1歳
すぎた頃から提供するなど、慎重にならなければならない面もありますが、お子さんが成長とともにお友達と一緒に食べる機会も増えてくると思います。みんなで、一緒に、同じものを食べられる楽しさを伝えていきたいですね。ご心配な場合は、アレルギー専門医に相談をしてみましょう。

食物アレルギーとは、本来無害であり栄養となるはずの食物を体が受け付けず、湿疹、じんましんなどの不快な症状が起こることです。近年の食物アレルギーに関するメカニズム、治療法はめまぐるしく発展してきており、「食べさせない」から「出来るだけ食べさせる」治療に変わってきています。“出来るだけ食べる”治療によって、長かった除去期間も、以前よりも早く食べられるようになっているそうです。お子さんにとっても、お母さん、お父さんにとっても、安全に日々の生活が過ごせ、豊かな食生活が送れることを願っています。

参考文献:海老澤元宏監修(2014)『食物アレルギーのすべてがわかる本』講談社
       厚生労働省(2007)『授乳・離乳の支援ガイド』