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2013年10月1日火曜日

じどうしゃ



ディディエ・デュフレーヌ/作 
アルメール・モデレ/絵 やましたはるお/
(佼成出版社 2005年 4月発行)


 小さな女の子が“いいもの”を見つけました。“いいもの”とは大きな箱でした。小さな女の子はこの大きな箱を自動車にすることにしました。ドライブのお供には仲良しのぬいぐるみ、“デュデュ”。「ちっちゃいこは、うしろに のるのよ。」と言って、デュデュを乗せると、さあ、出発です。カーブのところでは体を横に傾けて運転し、途中では車が故障するというアクシデントも…。そして、ドライブの最後には自動車にしていた箱をお家に見立てて帰っていく、というお話です。
 
 

 ぬいぐるみの“デュデュ”を相手に話しかけながらドライブする姿は、まるで本当に自動車に乗ってお出掛けしているかのよう!“子どものこんな姿、見たことあるな”と読んでいて思わず笑みがこぼれるお話です。この小さな女の子のように、物を何かに見立て、なりきって遊ぶお子さんの姿はご家庭でもよく見られるのではないでしょうか。大人にとっては、ただの空き箱や紙きれであっても子どもにとっては何にでも変化しうる“いいもの”なのですよね。見立て遊びをしている時は、子どもが今まで見たことのあることや経験したことのあることに加え、こうしたいと思うイメージを総動員して遊びをつくり出しています。そんな時はどうか子どもの姿を見守り、そっと覗いて見て下さい。思いもよらないような子どものイメージ力に驚かされるかもしれませんよ。読んでもらう子どもが絵本に出てくる小さな女の子と自分の姿とを重ねて楽しむことができる絵本です。



保育士 小島真由美